健康コラム

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2009年10月号

骨盤のゆるみをとると「太りにくい体」になるってホント?
雑誌を開いても、テレビを見ても、「骨盤ダイエット」とか「骨盤矯正」といった言葉、本当よく目にします。でも、骨盤のゆるみをとると「太りにくい体」になるってホント?
骨盤がゆるむとなぜ体にトラブルが起こるの?
2010年の本の年間売り上げ部数ランキングで第1位に輝いたのは、ドラッカーの経済指南本、通称「もしドラ」。ところが、それに負けずおとらずの大ベストセラーとなったのが、「骨盤矯正バンド」が付録になったダイエット本でした。女性ばかりか、最近では、メタボなお腹を気にする男性からも注目のキーワードなのです。そこで、こうした骨盤に関するエクササイズを行う前に、骨盤に関しての正しい知識を身につけておきましょう。
まず、骨盤とは人のお尻を形づくる3枚の骨のこと。骨盤は、体重のおよそ1割の重さといわれる頭部を含めた上半身を支えるばかりか、歩いたり走ったりすることで下半身から伝わる衝撃を受け止める部分です。さらにこの骨盤の中には、腸や膀胱、女性なら子宮や卵巣といった内蔵が収まっています。人にとって重要な臓器を包み込んで支えている大切な骨といえます。
つまり、この骨盤がゆるんだりゆがんだりしてしまうと内蔵が正しい位置で支えられなくなり、内蔵の動きに影響を及ぼしてしまうことに。これが、体にさまざまなトラブルを引き起こす原因になるのです。
骨盤が太りやすい体を生む
ところで、人の体は骨盤を含めておよそ200個の骨から構成されるといわれていますが、これらの骨はじん帯や筋肉に覆われています。ところが、ふだんから体を動かす機会が少ないと、じん帯や筋肉はしだいに衰えていきます。このことが骨盤のゆるみに影響するのです。もちろん、骨盤の周囲にも無数のじん帯や筋肉があります。よく「インナーマッスル」とか「コアマッスル」とか呼ばれるものですね。これらの筋肉が衰えると骨盤を支える力が弱まり、その結果として内蔵の重さに耐え切れなくなった骨盤が徐々に緩んでしまうのです。
こうして内臓が下腹部に下がることで新陳代謝や血液の流れも悪くなり、体に溜まった老廃物も排出されにくくなります。脂肪も燃焼しにくくなり、どんどん体に貯蓄されてしまう・・・。ぽっこりお腹になったり、便秘、月経痛や冷え、むくみの一因にも。
これこそが、骨盤の緩みから始まる「負のスパイラル」によって太りやすい体が生まれてしまう仕組みなのです。
本当に続けられる骨盤ケアの方法
骨盤をケアするために、ゴムバンドやベルト、アンダーウェアやクッションなどいろいろな方法を試した人も多いことでしょう。それらの基本となる動作が「骨盤を締める」ことです。骨盤を支えるインナーマッスルは一朝一夕で鍛えられるものではありませんから、バンドなどで骨盤を締めることで、内蔵が下がるのを予防しようというものです。
また、最近では、バレエやファッションモデルの動きを取り入れたウォーキングやポージングで骨盤をケアする方法もよく耳にします。これなら仕事や家事の中にもさりげなく取り入れることができそうですね。
骨盤のケアとは一生のつきあいになるといってもいいでしょう。だからこそ、自分にあった方法を見つけて、楽しみながら無理なく続けていきたいものです。

(参考文献)
『産後骨盤ダイエット』(山田光敏 著/ PHP研究所)
『骨盤メンテ ゆがみを解消!』(渡部信子 著/日経BP社)
『男も知っておきたい骨盤の話』(寺門琢己 著/幻冬舎)

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